メディア担当の方
美容ラボ
2023.04.10
人気のトロピカルフルーツ・パイナップル。おいしいだけでなく、じつは栄養が豊富で、しかも美容にうれしい効果があることはご存知でしょうか?
今回は、パイナップルに含まれる栄養素や機能性成分の美容効果について紹介します。
美容効果の前に、パイナップルのカロリーをチェックしましょう。
パイナップルはしっかりとした甘味があって、そのまま食べてもおいしいだけに、とても高カロリーなイメージがあるのではないでしょうか。
実は、パイナップル100gあたり54kcal、これはミルクチョコレート10g(2粒程度)が55kcalなので、それと同等のカロリーです [1]。
そのうえ、食物繊維が豊富なので腹持ちがよいですので、間食や夜食をとらなければならないのであれば、パイナップルがおすすめというわけです。
では、パイナップルの美容効果についてです。
パイナップルには、肌の健康を保つために必要な多くの栄養素が含まれています。ビタミンC、カリウム、グルコシルセラミド、さらにさきほど挙げた食物繊維などが、美肌作りをサポートすると期待されるのです。
それでは、それぞれの栄養素がどのように肌に良い影響を与えてくれるのか、説明していきます。
まずは「グルコシルセラミド」。
肌の角質層のセラミドは、このグルコシルセラミドから合成されます。セラミドは肌にとってたいへん重要な成分です。細胞間のすきまを埋める脂質の半分を担い、潤いをすきまから逃しにくくすることで肌を保湿してくれるのです。
日本人を対象とした臨床試験では、パイナップル由来グルコシルセラミドを摂取した群で、肌のくすみや乾燥などのリスク軽減が示唆されています [2]。パイナップル由来グルコシルセラミドを機能性関与成分とする機能性表示食品も市販されています。
続いて「ビタミンC」。
ビタミンCには抗酸化作用があり、紫外線や大気汚染、ストレスなどで発生する活性酸素を抑えます。活性酸素の過剰な産生は、老化やがん、生活習慣病との関連があると言われており、アンチエイジングにはビタミンCをしっかり摂取することが大切になります [3][4]。
パイナップルには100gあたり35mgのビタミンCが含まれます。これは成人1日あたりの推奨摂取量の約3割にも相当します [1][5]。
そして「食物繊維」。食物繊維は人の消化酵素で消化できない物質の総称で、水溶性と不溶性があります。パイナップルには特に不溶性食物繊維が多く含まれ、便のカサを増すことで腸を刺激。スムーズな排便を促して便秘を予防すると考えられています [6][7]。
便秘によって腸内で長時間滞留した便は、腐敗して有害物質を発生します。この有害物質が腸から吸収され血液を介して肌まで届き、肌荒れなどのトラブルを引き起こすと考えられています [8][9]。
上記のように、パイナップルには肌に嬉しい様々な成分が含まれています。一年中手に入るため、手軽に毎日の食生活に取り入れることができる食材です。
おいしくパイナップルを食べて、健康な食生活にぜひお役立て下さい。
〈参照〉
[1] 文部科学省/日本食品標準成分表2020年版 (八訂).
[2] 吉野進, 岩﨑大剛, 野嶋潤, 大戸信明, 桒原浩誠, 中田秀二. パイナップル由来グルコシルセラミド摂取による肌のくすみおよび乾燥を感じる健常日本人男女に対する皮膚機能改善効果.薬理と治療. 43(11), 1593-1600, (2015).
[3] e-ヘルスネット 活性酸素と酸化ストレス.
[4] e-ヘルスネット 抗酸化ビタミン.
[5] 厚生労働省/日本人の食事摂取基準 (2020年版).
[6] e-ヘルスネット 食物繊維.
[7] e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康.
[8] R lizuka, K Kawakami, N lzawa, K Chiba. Phenols produced by gut bacteria affect the skin in hairless mice. Microb. ecol. health dis. 21 (1), 50-56, (2009).
[9] Kano, Mitsuyoshi, et al. Consecutive intake of fermented milk containing Bifidobacterium breve strain Yakult and galacto-oligosaccharides benefits skin condition in healthy adult women. Bioscience of Microbiota, Food and Health. 32(1), 33-39, (2013).
医療法人財団 青輝会 アオハルクリニック 院長 順天堂大学医学部1998年卒業。
著書『美肌の王道(日経BP社)』。
2011年から六本木の美容皮膚科「アオハル クリニック」院長(現在に至る)。美容皮膚科の草分けのひとり。
治療コンセプトに『ウェルエイジング(Well Aging)』を掲げ、単に加齢に抗うのではなくよりよく歳を重ねる「王道」を、患者とともに歩み続けることを信念としている。
「見た目の美しさにはカラダの中の健康が欠かせない」と訴え、男性・女性問わず、お肌の健康と美しさの改善・維持・向上を真剣に求める方々から、多くの共感をあつめている。
プロフィールを見る
医療法人財団 青輝会 アオハルクリニック 院長 順天堂大学医学部1998年卒業。
著書『美肌の王道(日経BP社)』。
2011年から六本木の美容皮膚科「アオハル クリニック」院長(現在に至る)。美容皮膚科の草分けのひとり。
治療コンセプトに『ウェルエイジング(Well Aging)』を掲げ、単に加齢に抗うのではなくよりよく歳を重ねる「王道」を、患者とともに歩み続けることを信念としている。
「見た目の美しさにはカラダの中の健康が欠かせない」と訴え、男性・女性問わず、お肌の健康と美しさの改善・維持・向上を真剣に求める方々から、多くの共感をあつめている。
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