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健康ラボ

2024.07.27

【オリンピックを応援】
オリンピック競技でもあるカヌー選手の食事のサポートを行っている浅島麻希子さんが考える、アスリートやスポーツをする人におすすめのバナナとパイナップルの補い方

浅島 麻希子 アスリートフードマイスター 浅島 麻希子

浅島麻希子さんが考える、
アスリートや
スポーツをする人に
おすすめのバナナと
パイナップルの補い方

オリンピック開催に伴い、アスリートやスポーツをする人に向けて、バナナとパイナップルの補い方について詳しく解説していきます。

バナナ、パイナップルの栄養面での特徴

バナナとパイナップルは、スポーツの遠征先でも比較的購入しやすく、手軽に栄養補給することができます。

バナナの栄養は

バナナは、持続的なエネルギー源となる果物です。筋肉の動きをコントロールするマグネシウムとカルシウムのほか、ビタミンB6などのB群も多く含んでいるため、糖質やタンパク質、脂質の代謝サポートも期待できます。

パイナップルの栄養は

パイナップルに含まれるビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換したり、疲労回復、集中力アップに役立ちます。またビタミンB6は、たんぱく質の分解と合成を助ける働きがあり、ビタミンCは疲労の原因にもなる活性酸素を抑制します。さらにカリウムは、細胞内液の浸透圧を調節するので抗酸化作用で紫外線によるダメージの軽減も期待できます。

アスリートやスポーツをする人に向けて、バナナでの栄養補給

バナナは良質な糖分を含み、その糖は種類により素早く、または持続的にエネルギーに変わります。また腹持ちがよいため、スポーツ前後の補食に適しています。

栄養補給について その1

バナナを焼くと消化促進作用、抗酸化作用がアップします。焼いたバナナに、抗酸化作用・抗炎症作用、抗菌作用をもつシナモンと抗酸化作用を持つレモンを組み合わせると、身体のリカバリーに役立ちます。

栄養補給について その2

試合後や練習後には、冷凍バナナがおすすめです。実際に現場では、運動後に冷たいデザートを食べたくなる選手に、身体を冷やしながら栄養補給できる冷凍バナナを提供することがあります。また、ミキサーにかけてシャーベット風にするとより食べやすくなるため、緊張で食が進まない選手に人気があります。

アスリートやスポーツをする人に向けて、パイナップルでの栄養補給

パイナップルを食べることで糖質、水分、ビタミンB群、ビタミンCとクエン酸を摂取することができるので、疲労回復と練習中に失ったエネルギーを補給できます。練習後のゴールデンタイムにしっかり補食が取れない方にもおすすめ の果物です。

栄養補給について その1

パイナップルに含まれる栄養を効率良く摂取するためには、生のまま食べるのが一番。大きな理由としては、パイナップルに含まれるビタミンCとたんぱく質分解酵素のブロメラインは熱に弱く、加熱すると大切な成分が失われるからです。運動後に素早く提供できる点からも、生のパイナップルはおすすめです。

栄養補給について その2

バナナと同様に、運動後に冷たいデザートが食べたくなる選手は多くいます。火照った身体を冷やしながら栄養補給できる冷凍パイナップルは、まるでシャーベットのようになり、若い選手たちには特に好評。また、ミキサーにかけてなめらかにすると、のど越しがよくすっきりした味わいで、食欲が落ちている際も食べやすい一品になります。

カヌー選手がバナナやパイナップルで栄養補給する際の効果的は方法とは?

炎天下での練習後や甘いものが食べたくなったときは、バナナとパイナップルをシャーベット風にして提供しています。それぞれ冷凍したものを、半解凍手前でミキサーにかければ簡単にシャーベットのようになります。場合によっては、素焼きのナッツをトッピングすることもあります。

カヌー選手の栄養補給について その1

パイナップルを3口で食べきれるくらいのスティック状にカットし、1切れずつラップに包んで練習後すぐに摂取できるように選手に持たせています。パイナップルは、たんぱく質分解酵素のブロメラインや糖分、水分も多いことから、練習後の補食としてぴったりです。練習や試合の疲れ、胃腸の疲れから食欲低下になる場合も多いのですが、パイナップルを取ることによりそれらを軽減し、食欲アップに繋がっています。ただしパイナップルに含まれる食物繊維がその日の体調にどのような影響を与えるかわからないので、運動前の提供は避けています。栄養価が高い食材でも、あたりまえですが「その選手に見合う量」「食べるタイミング」を考慮して提供することが、スポーツ選手にとってとても大切です。

カヌー選手の栄養補給について その2

スポーツの現場で早朝練習時や試合形式の練習をした後ジム前など食事を取る時間がないときは、おむすびなどの固形物ではなく、バナナを提供することが多くあります。さらにバナナには、栄養価が高く、消化吸収が早い単糖類の「蜂蜜」をかけて食べる選手もいます。

まとめ

カヌーは、持久力と瞬発力を同時に求められ90~120秒で結果がでる競技です。選手が最高のパフォーマンスができるように、日々の体調、練習内容に合わせて「いつ、なにを、どのように食べるか」を大切にしています。その中で、いつでも手軽に食べられるバナナは毎日欠かすことがありません。リクエストによっては、バナナをいろいろなバリエーションで提供しています。またパイナップルは、練習後の補食として提供しています。補食の必要性はわかっていても、練習の強度や暑さから食欲低下や疲労感で食べられない。そんなときは、おむすびなどではなく、パイナップルで補給します。食べないより食べたほうがよいのは選手もわかっているので、選手がどのようなものであったら食べられるかを常に考え提供しています。このような理由から、補食を提供するときは、バナナとパイナップルを選ぶことが多いのです。

参考文献
科学技術庁資源調査会 編. 五訂 日本食品標準成分表: 日本食品標準成分表の改訂に関する調査報告. 大蔵省印刷局, 2000.

浅島 麻希子

浅島 麻希子 Asajima Makiko

美味しく楽しい食事の時間から、勝てる身体(心)を目指すためのきっかけ作りを提供中。
「美味しい、簡単、栄養満点」をモットーにサポートされる方には作るスイッチを!選手には食べるスイッチを!
サッカーをする息子を「食」でサポートしたいと思い、資格を取得。
日々の食事で実践したところ、体調を崩すことも、怪我をすることもなくなり、「スポーツ×食」は大きな関わりをもっていると確信しています。
スポーツをされている方やスポーツをされてる方をサポートされてる方を対象に講座を開催し、「アスリートフード」の大切さ、「いつ・なにを・どのように食べるか」の重要性、「食べるトレーニング」の必要性を伝えています。
しかし、正しい知識を正しく伝えるだけでは食生活は変わりません。
実際に楽しみながら取り入れてもらうにはどうしたらいいか。そこまで伝えて提案していくのがマイスターの使命だと思っています。

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