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美容ラボ

2026.01.15

パイナップルと美容の関係は?その秘密を解説します。

竹田竜嗣 博士(農学) 食品機能学、生物統計学、農芸化学 竹田竜嗣

――2025年の夏は、とても暑かったですね。夏になると気になるのが紫外線。紫外線は日焼けを促進させ、シミやくすみの原因になるので、女性は気にする方も多いのではないでしょうか。
ここ最近では、男性の日傘も珍しくなくなりました。今は、男性も女性も、日焼けに気を使う時代です。今日は、パイナップルとシミの関係について科学的知見からご紹介したいと思います。――

パイナップルと“シミの関係”

パイナップルが「シミ」に効く?

パイナップルの効果について、ある興味深い臨床試験があります。
日本人を対象にパイナップルを毎日100g食べる群24名と、パイナップルを食べない群24名に分け、8週間の試験を実施。その結果、パイナップルを食べる群は食べない群と比較して、「茶色のシミ」のスコアについて乾燥やシミの自覚症状が改善し、機器測定値による裏付けも得られたことが報告されています[1]
この研究では、パイナップルそのものを食べさせていることから、パイナップルに含まれる何らかの成分が、肌の健康維持に関わっている可能性が示唆されています。

どうして、パイナップルを摂取することでシミが減少したのでしょうか? 以下で、現在の研究から考えられる2つの大きな要因について解説します。

肌を内側からケアする「グルコシルセラミド」

まずは、パイナップルに含まれる成分で、特に注目される「グルコシルセラミド」についてお話しします。グルコシルセラミドは細胞と細胞のすきまを埋めてくれる成分である“セラミド”の仲間で、人間の皮膚にも存在します[2]
冬など湿度が低くなることで乾燥しがちな皮膚の水分を保ち、外部刺激から守ってくれるバリアのような働きを持っています。

この肌のバリア機能が弱くなると、肌から水分が逃げて乾燥や炎症が起こりやすくなる可能性があります。太陽光などに含まれる紫外線も炎症を引き起こす要因の一つです。
本来日焼けは、季節が冬になり紫外線の量が落ちると、徐々に皮膚が入れ替わるターンオーバーが起きて元に戻ります。

通常、紫外線によってできた色素メラニンは、このターンオーバーによって皮膚が入れ替わる際に排出されます。しかし、炎症などでターンオーバーが乱れると、メラニンが排出されにくくなり、皮膚の内部に留まり色素沈着が起こります[3]

そこでグルコシルセラミドを含むパイナップルを食べると、角層のセラミドが補われ、水分保持力がアップします。乾燥による肌トラブルなどを防ぎながら、健やかな肌をサポートしてくれると考えられています。

果肉に含まれる抗酸化成分「ビタミンC」

またパイナップルには、グルコシルセラミド以外にも、肌にとってうれしいビタミンCが含まれます。パイナップルの可食部はビタミンCが100gあたり、35mg程度含まれます[4]

ビタミンCには抗酸化作用があり、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素として、栄養機能食品の表示対象成分でもあります。また、シミの元であるメラニンの生成を抑える働きがあるといわれています[5]

皮膚の内部では、チロシナーゼという酵素の活性と紫外線の刺激によって、メラニンが合成されます。メラニンは、皮膚の中で紫外線を吸収して皮膚組織を守る防御機能を持っていますが、紫外線を浴び続けると、色素沈着が起こり皮膚に残ってしまいます。

そこで、役に立つと考えられているのが、ビタミンCです。ビタミンCはメラニンの過剰な生成を防ぐため、毎日摂取することで、美容と健康の維持に役立つ可能性があります。また、ビタミンCは熱に弱く、分解されやすいので、パイナップルの果肉を生で食べると効率的にビタミンCを取ることができるのです。

まとめ

パイナップルは、皮膚のバリア機能を守る「グルコシルセラミド」や抗酸化成分である「ビタミンC」が含まれることから、健やかな肌をサポートしてくれる食品の一つといえるでしょう。ぜひ、食生活に上手に取り入れて、健康的な毎日を目指しましょう。

竹田竜嗣

竹田竜嗣 Takeda Ryuji

2000年3月 近畿大学農学部 農芸化学科を卒業。その後近畿大学大学院農学研究科に進み、2005年9月に博士(農学)を取得。
博士取得後は、近畿大学研究員、化粧品評価会社を経て、食品CROにて、機能性表示食品制度発足時から届出支援や食品の機能性研究に従事し、2016年4月に関西福祉科学大学健康福祉学部福祉栄養学科講師、その後、2023年に同准教授に就任。

著書
開発担当者のための「機能性表示食品」届出ガイド

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2000年3月 近畿大学農学部 農芸化学科を卒業。その後近畿大学大学院農学研究科に進み、2005年9月に博士(農学)を取得。
博士取得後は、近畿大学研究員、化粧品評価会社を経て、食品CROにて、機能性表示食品制度発足時から届出支援や食品の機能性研究に従事し、2016年4月に関西福祉科学大学健康福祉学部福祉栄養学科講師、その後、2023年に同准教授に就任。

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