メディア担当の方
【目的】バナナ(CAVENDISH種)は日本で最も多く消費されている果物であり、フィリピン等の亜熱帯地域で1年を通じて栽培されている。収穫された青バナナは、消費国へ輸出され、国内で熟成し出荷される。生産現地では、収穫されたバナナの一部は選果基準に達しないため、高い栄養価を有するにも関わらず、未利用資源として取り扱われている。我々は未成熟な青バナナの果実部から青バナナ末を調製し、利用方法を検討した。すなわち、青バナナ末を各種酵素・微生物等を用いて分解・発酵することで免疫賦活効果が期待できる発酵青バナナ末を調製することに成功した。今回、この発酵青バナナ末のインフルエンザウイルス感染症に対する効果をマウスで検証したので報告する。
【方法】マウス(BALB/cマウス、8週齢、雌)を用い、ゾンデにより蒸留水または発酵青バナナ末を蒸留水に溶かした溶液を経口投与した。マウスは3群(10匹/群)に分け、Control群(蒸留水)と発酵青バナナ末Low dose(0.1mg/g B.W.)投与群、High dose(0.5mg/g B.W.)投与群を設定した。発酵青バナナ末を10日間経口投与した後、A型インフルエンザウイルス(A/Puerto Rico/8/34(H1N1)(PR8株))の経鼻摂取による感染(感染量:5×10⁴ PFU /10 μL)を行った。また感染後2日目からは、被験物質を飲水による投与に切り替えた(Control:通常飲水、Low dose:2㎎/3 ml、High dose:10 mg/3 ml)。インフルエンザウイルス感染後14日間の致死率と体重の変化を比較した。
【結果】インフルエンザウイルス感染後14日目の致死率は、Control群では50%であったが、発酵青バナナ末のLow dose投与群では80%、High dose投与群では90%の致死率となり、High dose群とControl群と比較すると有意(p<0.05)な致死率の改善が認められた。以上の結果、発酵青バナナ末は、インフルエンザウイルス感染症に対し予防効果がある事が示唆された。
発酵青バナナ末のマウスを用いたインフルエンザウイルス感染予防効果の検証
キーワード バナナ , マウス , インフルエンザ , ウイルス感染 , 予防効果 , 検証
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