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栄養

2023.01.04

グルコシルセラミド

松⽥ 美千⼦ 管理栄養⼠ / Web・取材ライター / メディカルイラストレーター 松⽥ 美千⼦

グルコシルセラミドのバリア機能とは?
パイナップル由来の成分が最適な理由も解説。

【管理栄養士監修】グルコシルセラミドがもつ保湿バリア、美白、抗菌ペプチドにおける役割と、アトピー性皮膚炎との関係について。果物初の「肌に対する機能性表示食品」となるパイナップルの優れた機能も紹介。

グルコシルセラミドとは

最外層にある角質の細胞間脂質の主成分としてセラミドは約55%も含まれることから、皮膚の安定性や多様な防御機構に深く関わっています[1]。
また角質に含まれるセラミドは全てグルコシルセラミドから産生されるため、皮膚にとってグルコシルセラミドは欠かせないことを意味します[2]。

グルコシルセラミドを含む食品は穀類・豆類・きのこ・野菜・果物などがあります。主に植物の細胞膜構成成分に分布し、機能性食品素材として利用されています[3]。

グルコシルセラミドの持つ4つの効果

紫外線・酸化ストレス・乾燥・化学物質・微生物などの刺激から皮膚を守るため、グルコシルセラミドは様々な生理効果を発揮します。

バリア機能を形成し保湿力を高める

摂取されたグルコシルセラミドはリンパ液に吸収されてセラミドに分解され、皮膚のセラミド量を増加させます。さらに保湿に関わる遺伝子群の発現を増加させ、セラミド合成酵素の産生を促進します[1]。
生成したセラミドは脂肪やコレステロールとラメラ構造体(安定、充填性に関与)を作り、表皮透過バリアを形成します[2]。

これらの機能からグルコシルセラミドの継続摂取により、表皮透過バリア機能の指標である経皮水分蒸散量の抑制と角層水分量の増加が確認されています[1]。

美白作用

メラニン産生を抑制し、皮膚の色素沈着を抑制することによって肌の明るさが向上します。また予め摂取することでも効果があることがわかっています[1]。

抗菌ペプチドにより抗菌バリアを形成する

抗菌ペプチドは、表皮や皮脂腺の主要な天然免疫因子として微生物感染から細胞を防御しています。これらは常時産生されており、細菌感染などにより産生が誘導されますが、その調節機構はセラミドの代謝産物であるスフィンゴシンが深く関与しています[2]。

乾燥肌・アトピー性皮膚炎の改善

アトピー性皮膚患者の皮膚ではセラミドの生成が低下し、セラミド欠乏が起きています。バリア機能の低下は異物の侵入による過剰な免疫反応により炎症が起き、アトピー性皮膚炎の発症や進行の一因となるため、食品によるバリア機能の予防改善が注目されています[2]。

パイナップル由来のグルコシルセラミドは美肌効果に最適

セラミドは加齢に伴い減少するため積極的に摂食する必要があります[1]。
パイナップル由来のグルコシルセラミドは、すでにバリア機能を高めることが確認されており、機能性が報告されている可食部80gあたりでは1.2mg含まれています[4]。

腸内環境は肌質に影響を与えます。例えば腸内環境が悪化し悪玉菌が優勢になると、腐敗物質が腸内に長く蓄積され、それが血中から全身に行き渡り肌のトラブルにつながります[5]。
パインに豊富に含まれる食物繊維は排便を促し、デトックスや腸内環境を整えることができます[3]。
またビタミンCリンゴ酸のもつ抗炎症・抗酸化作用により炎症や酸化ストレスが原因となる肌トラブルにも効果的です[3]。
さらに肌のターンオーバー促進効果があるクエン酸も含有します[3]。これらの栄養成分摂取も肌質に相乗効果をもたらすことから、サプリではなくパインから摂取することをおすすめします。

まとめ

グルコシルセラミドは体の内側から効果を高める美容素材として発揮するだけではなく、根本的な肌の恒常性を維持する上でも重要な成分です。グルコシルセラミドでパイナップルのように瑞々しい素肌をめざしませんか。

松⽥ 美千⼦

松⽥ 美千⼦ Michiko Matsuda

競泳・トライアスロン(中学2・3年の2年連続で全国1位)を続けてきた経験からスポーツ栄養に関⼼を持つ。
ライターとして主にトレーニング・美容・ダイエットに関する⾷事や、サプリ・グルメのカテゴリーを得意とする。
読者の悩みや疑問の解決、QOL の向上につながる情報を提供できる喜びをやりがいに活動を続けている。

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