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健康ラボ

2023.12.04

パイナップルとブロメライン いつ食べるのが効果的?

古谷 彰子 時間栄養学 / アスリートフードマイスター 古谷 彰子

パイナップルとブロメライン

パイナップルを食べると舌がピリピリした経験がある方も多いのでは?

その原因はブロメラインというタンパク質を分解する酵素。胃酸や他の消化酵素と連携して、食べ物中のタンパク質をアミノ酸に分解するプロセスを促します。硬い肉を食べる際に、パイナップルを加えると柔らかい肉になるのもブロメラインがあるからこそ。パイナップルを食べることで、タンパク質の消化がスムーズに行われる可能性が高まります。

ブロメラインは消化を助けるだけでなく、のどの痛みや咳などの症状もおさえるなど、炎症を軽減する効果もあるとされ、今後注目を集める栄養素と言えるでしょう。

ブロメラインを効率的に摂る調理法

ブロメラインは加熱に弱く、60℃以上で働きを失ってしまいます。そのため、加熱殺菌されている缶詰や市販のジュースではなく、生のパイナップルから摂ることが効果的です。

自家製の生ジュースや生のままのパイナップルとして摂取することで、ブロメラインを最大限に活用することが出来るでしょう。もし加熱する場合は、できるだけ加熱時間を短くし、酵素が失活する60℃よりも低い温度で調理することが大切です。酵素の働きが減少するのを最小限に抑えることができます。また、ブロメラインは、冷凍することで酵素の働きを止めることもわかっています。解凍することで、ブロメラインの働きは復活しますので、解凍してから食べるのがおすすめです。また、パイナップルの芯にもブロメラインは多く含まれていることがわかっています。

パイナップルを調理する際には、芯も無駄にしないようにするとよいでしょう。薄くスライスしてサラダに加える、パイナップルスムージーに活用する、芯をそのまま乾燥させたドライフルーツなどもおすすめですよ!

パイナップルをいつ食べるか

朝食におけるタンパク質摂取は筋肉を増やすために重要であることが解っています。

最近の研究で高齢者はもちろん、成人男性・女性を対象にした実験でも朝食に20gのタンパク質を4週間摂取すると下肢の筋肉が増加することが報告されています。筋肉を効率的に増加させる材料はタンパク質を分解したアミノ酸。そのため、食事前に摂取することで、食べ物に含まれるタンパク質の消化を助け、胃腸の不快感を軽減することができるでしょう。

朝食に含まれる肉や魚、卵、大豆などのタンパク質を摂る前にブロメラインを摂取するのがおすすめです。パイナップルを朝食前に摂っておくことにより、胃の中でタンパク質の分解が助けられ、より効率的に筋力UPに役立つ可能性があります。また、朝食の前にパイナップルを取り入れることで、朝起きたときに起こりがちな胃の不快感や消化不良の症状を軽減するのに役立つかもしれません。

生のパイナップルにはブロメライン以外にも様々な栄養素が含まれています。例えば、ビタミンC。免疫機能を強化し、体内の抗酸化作用を促進してくれる栄養素です。朝、日差しを浴びる前にきちんととることで、紫外線から肌を守ってくれる働きが期待されます。また、不溶性食物繊維も多く含まれていて、朝食に取り入れることで排便を促す効果や、満腹感を高めてくれる働きも期待できるのです。

まとめ

パイナップルは自然な甘みと爽やかな味わいがあるので、“朝食前に生のパイナップル”を取り入れることで健康的な利点だけなく、朝の食事がより楽しみになることは間違いないでしょう。楽しい食卓はそれだけで消化を促進することが解っていますので、ご自身にとってより健康的なスタートを切ることができる調理法を模索してみてくださいね。

胃腸の過敏な人にはパイナップルの酸味が苦手な場合もあるかもしれません。また、アレルギー反応がある場合や医師から制限を受けている場合は、摂取前に医師に相談してから取り入れるようにしてみましょう。

古谷 彰子

古谷 彰子 Akiko Furutani

従来、「栄養学」といえば「何をどれだけ食べれば健康にいいのか」という観点から考えるのが一般的でした。そこに、新たに「時間」の観点を取り入れたのが「時間栄養学」。
「いつ、何を、どれだけ食べれば健康にいいのか」という考え方です。その際に欠かせないのが「体内時計」。
私たちは体内時計によって朝目覚め、夜寝る(睡眠)、体温や血圧、血糖値などのリズムを整えているのです。2017年のノーベル生理学・医学賞で体内時計が注目されました。肥満やがん、メタボリックシンドロームの治療や予防をはじめとした健康維持・増進に体内時計が重要な関わりを持っていることが明らかになってきています。こうした体内時計を考慮に入れた栄養学のことを時間栄養学と呼んでいます。
私は「時間」という観点から、医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とし、科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、栄養指導、実体験を基にした食育活動や講演活動、料理教室も開催しています。また、自身の子育てのなかで得た知見や、クリニックでの栄養指導などを基にした実践的な疑問をテーマに自らの研究に活かしているとことです。いつ食べるかによって生活習慣がどう改善していくのか、企業様の健康経営、幼児教室や保育所、小学校、中学校、塾、学童などの子供たちの 食育を含めた生活改善のきっかけづくりについてお手つだいさせていただいております。

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従来、「栄養学」といえば「何をどれだけ食べれば健康にいいのか」という観点から考えるのが一般的でした。そこに、新たに「時間」の観点を取り入れたのが「時間栄養学」。
「いつ、何を、どれだけ食べれば健康にいいのか」という考え方です。その際に欠かせないのが「体内時計」。
私たちは体内時計によって朝目覚め、夜寝る(睡眠)、体温や血圧、血糖値などのリズムを整えているのです。2017年のノーベル生理学・医学賞で体内時計が注目されました。肥満やがん、メタボリックシンドロームの治療や予防をはじめとした健康維持・増進に体内時計が重要な関わりを持っていることが明らかになってきています。こうした体内時計を考慮に入れた栄養学のことを時間栄養学と呼んでいます。
私は「時間」という観点から、医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とし、科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、栄養指導、実体験を基にした食育活動や講演活動、料理教室も開催しています。また、自身の子育てのなかで得た知見や、クリニックでの栄養指導などを基にした実践的な疑問をテーマに自らの研究に活かしているとことです。いつ食べるかによって生活習慣がどう改善していくのか、企業様の健康経営、幼児教室や保育所、小学校、中学校、塾、学童などの子供たちの 食育を含めた生活改善のきっかけづくりについてお手つだいさせていただいております。

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