メディア担当の方
パイナップルは南米の熱帯地方が原産の、「新大陸からの贈り物」とも呼ばれる人気のフルーツです。日本や英語圏では「パイン=アップル」、つまり松かさの形をしたりんごという意味で呼ばれていますが、フランスやドイツ、ポルトガル、スペインなどでは、「アナナス」といいます。これは、パイナップルがポルトガル人によって最初に発見されたとき、現地の住民がパイナップルを「亀の実」を意味する「ナナス」といったことに始まり、そこにポルトガル語の接頭辞「ア」がついたものだそうです。
パイナップルは今でこそ日本でも一年中手に入りますが、本来はムシムシと暑くて健康を損ないがちな日本の夏にはとくにおすすめのフルーツなのです。
パイナップルは糖分が10%以上とたっぷりなうえ、ビタミンAやビタミンB1、Cも豊富です。とくにビタミンB1は多く、100g中0.08mg含んでいます。ビタミンB1は食べたものがエネルギーになるのを助けるビタミンで、新陳代謝をよくして疲労を回復させる働きがあります。
また、パイナップルには酸味のもととなるクエン酸も豊富です。クエン酸は酢や、柑橘類やりんごなどの果物に多く含まれる成分で、有機酸のひとつです。クエン酸には、食欲を刺激して、だ液や胃液などの消化液の分泌を促し、消化をよくする働きがあります。
このようにパイナップルには、これからの暑い季節に衰えがちな体力や食欲を回復するのに効果的な栄養素がたっぷり含まれているのです。
パイナップルには放射線状にたくさんの筋があることからも想像できるように、食物繊維も豊富です。食物繊維には水の溶ける性質を持つ水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維がありますが、パイナップルは、水溶性食物繊維が100g中0.1gと少なく、逆に不溶性食物繊維は1.4g含まれています。
このことは、パイナップルを調理するときの特徴からもわかります。たとえば、パイナップルでジャムを作るときには、パイナップルと砂糖だけを煮ても、オレンジやいちごのジャムのようにとろみが出ません。これはジェル状になってとろみの素になる水溶性食物繊維のひとつ、ペクチンが少ないことから起こる現象です。ちなみにパイナップル・ジャムを作るときには、市販のペクチンやペクチンが豊富なオレンジなどのフルーツを加えて作ります。
パイナップルに多い不溶性食物繊維は、水分を吸収して便の量を増やすので、便秘の予防や解消のためにも多くとりたい成分です。
不足しがちな食物繊維を補給するためにも、パイナップルはおやつやデザートで食べるだけでなく、カレーに加えて煮込んだり、ソテーして肉料理に添えるなどして、パイナップル効果を食生活に生かしましょう。
出版社勤務を経て、1985年に「もくば舎」を立ち上げ、主宰する。
各出版社(政界文化社、小学館、講談社、アスコム、
家の光協会などの単行本、MOOK、雑誌の特集記事などの編集に携わる。
同時にメーカーのPR誌の編集や商品コピーなども手掛ける。
昨今の健康ブームにより、「食と健康」をテーマとして扱う機会が多い。
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出版社勤務を経て、1985年に「もくば舎」を立ち上げ、主宰する。
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